ムンバイは、間違いなくインドにまつわるあらゆるステレオタイプを打ち破った都市といえます。かつてボンベイと呼ばれたこの都市は、名前以上に、経済的な意味でも大きな変身を遂げたのです。
かつては漁業を中心とした共同体だったムンバイが、現在ではインドの商業と金融の中心となりました。主要な企業や金融機関のすべてが、ムンバイに本拠地をおいています。中央銀行であるインド準備銀行Reserve Bank of Indiaやムンバイ証券取引所などがその例です。このため、ムンバイの生活水準は(インドの他の都市と比べて)高く、多くのインド人や、周辺のアジア諸国の人々が職とビジネスチャンスを求めてムンバイにやって来ます。
インド半島の西岸に位置する、面積468平方キロメートルの都市、という事実だけでは、ムンバイが、最貧の第三世界諸国のなかで、最も商業化が進んだ都市であるという評価を十分に表すことはできません。現在では、約1,300万の人口をもつ、非常に人口密度の高い都市でもあります。さらに、インド西部の最大の港、ムンバイ港を抱え、インド国内の旅客人員の半分以上がムンバイを訪れています。